2012年1月20日

全県・全国へ発信 相模原市公契約条例

労働者・使用者・市民にメリット、民間へも影響

 2011年12月22日、相模原市議会は、公契約条例を可決しました。これにより、野田市、川崎市、前日可決の多摩市に続き、全国4番目、政令指定都市では2番目の条例制定となりました。
 私たちは、この歴史的な条例制定を高く評価し、歓迎するものです。
 建設産業はこれまで基幹産業として、社会基盤の整備や災害時の対応などを始め、県内の地域経済と雇用を支えてきました。東日本大震災の復旧・復興においては、地域建設産業の重要性が改めて浮き彫りとなりました。しかし、公共事業費の大幅削減と、民間投資が低水準で推移する中で、地域建設産業は存亡の危機にさらされています。

熟練技能者が年収300万円台

 県内建設業者の昨年上半期の倒産は、全産業累計333件の内103件と3割を占め、全産業のトップになっています。こうした影響は労働者と下請業者の生活と営業を直撃し、失業や廃業に追い込まれる組合員も続出しています。また、仕事の減少と賃金の低下に歯止めがかからず、熟練技能者でも年収は300万円台にまで落ち込んでいます。
 こうした中、昨年8月、市内7組合で、全建総連相模原市協議会を結成、協議会として統一的対応をすることを確認し、条例制定にむけて、作業報酬の基準額や適用対象工事、全労働者の適用対象、審議会委員に建設労働組合の代表を入れることなどを要望し、相模原市当局との率直な意見交換を重ねてきました。
 条例に基づいて設置される労働報酬審議会(市長の諮問機関)の労働者委員については、市長から協議会に推薦依頼がきています。

適正な賃金で生活も安定

 公契約条例のメリットは、労働者にとっては、適正な賃金を受け取る権利が保証され、生活の安定への道が開けますが、事業主にとっても、労働者の賃金を削ることで受注競争に打ち勝つのではなく、適正なルールに基づいた受注競争が行え、経営の安定へつながるものです。また、市民にとっては、公共工事作業者が適正な労働環境の下で働くことができてこそ、公共構築物の品質が確保され、安心・安全に利用することが可能となります。

公共工事から現場が変わる

 さらに、日本の建設投資の約4割は公共工事と言われていることから、多くの自治体と国が公契約条例・法を施行するならば、いずれは民間現場へも確実に影響し、労働協約の実現にも道を開く可能性を持っています。
 今、公契約条例制定は、神奈川から全国へ向けて、大きな流れとなりつつあります。私たちは、国や全国の自治体が、早急に公契約法・条例制定を検討し、実現されることを改めて求めます。

相模原市公契約条例および施行規則」はこちらをクリック

相模原市ホームページ「相模原市公契約条例の制定について」

 

【書記長 岩田輝幸記】

【2012年『けんせつ相模原』新年号より】

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